“汚泥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おでい75.0%
はね25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無垢むくなる者を尊んで、それに一つの汚点をもつけさせなかったこの汚泥おでいは、そもそもいかなるものであったろうか。
その臭い汚泥おでいの中にさえ、沼沢の上に踊る鬼火のように輝く不思議な燐光りんこうが、霊妙な眼つき、燦然さんぜんたる知力、水底の泥土でいどから発散する微細な電気が、見て取られるのであった。
あたまのてっぺんまで、汚泥はねがるのもおかまいなく、よこびにした市松いちまつには、あめなんぞ、芝居しばい使つかかみゆきほどにもかんじられなかったのであろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
番頭ばんとう幸兵衛こうべえは、かべ荒塗あらぬりのように汚泥はねがっているまつろうすねを、しぶかおをしてじっと見守みまもった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)