“水蒸気”のいろいろな読み方と例文
旧字:水蒸氣
読み方割合
すいじょうき40.0%
すいじやうき20.0%
すゐじようき20.0%
ゆげ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みるみるうちに、一まつ水蒸気すいじょうきとなって上昇じょうしょうしてゆく……そして松並木まつなみき街道かいどうは、ふたたびもとののどかな朝にかえっていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(いま実験室ぢつけんしつ火星くわせいのやうになってゐる。酸素さんそ窒素ちつそ水蒸気すいじやうきなんどはってもとても少い。)
かはおもては悲しく灰色に光つてゐて、冬の日のをはりを急がす水蒸気すゐじようきは対岸のつゝみをおぼろにかすめてゐる。荷船にぶねあひだをばかもめ幾羽いくはとなく飛びちがふ。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
インキ瓶を火鉢に縁に載せて、瓶の口から水蒸気ゆげが立つ位にして置いても、ペンに含んだインキが半分もなくならぬうちに凍つて了ふ、葉書一枚書くにも、それは/\億劫おくくふなものであつた。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)