“気不味”のいろいろな読み方と例文
旧字:氣不味
読み方割合
きまず81.0%
きまづ19.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おい!」と造酒は気不味きまずそうに、「親切でった友達のしわざを、そうまで悪い方へ取らないでも、よかりそうなものに思われるがな」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「云い出すなら御米の寝ている今である。今ならどんな気不味きまずいことを双方で言いつのったって、御米の神経に障る気遣きづかいはない」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
突然な斯の来客の底意の程も図りかね、相対さしむかひすわる前から、もう何となく気不味きまづかつた。丑松はすこしも油断することが出来なかつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
僕はたゞ双方の顔いろでそれが何か行き違つた、気不味きまづい話だとはすぐに察した。ことに陶の平常に似合はず神経質なのは目立つた。張政府の没落ももう時日の問題なのだから。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)