“此様”のいろいろな読み方と例文
旧字:此樣
読み方割合
こん44.9%
こんな37.2%
かう3.8%
このやう3.8%
こない2.6%
このよう2.6%
かよう1.3%
こう1.3%
こねえ1.3%
コノヤウ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嗚呼、かる有様では、最早永久に早慶試合の復活は絶望と見るの他はあるまい。嘆又嘆たんまたゝん!学生界の為に此様こん不埒千万ふらちせんばんな事はない。
花「そう、本当ほんとにすまないことね、お前さんに此様こんな苦労までかけてさ、堪忍して下さいよ、これも前世からの約束ごとかも知れないわ」
弱くない者にはかへつて此様かういふ調子はあるものである。で、はか/″\しい抵抗も何等あへてしなかつたから、良兼の軍は思ふが儘に乱暴した。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
兄が此様このやうねんことばを鄭寧にしてものを頼んだ事は無いので、貢さんは気の毒に思つた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
番「何じゃ、おのれが出る幕じゃアない、汝は飯炊めしたきだから台所に引込ひっこんで、飯のこげぬように気を附けてれ、此様こないな事に口出しをせぬでもいわ」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
奥様の方では、少しも御存じのない男から、突然、此様このよう無躾ぶしつけな御手紙を、差上げます罪を、幾重いくえにもお許し下さいませ。
人間椅子 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
本尊に供えたところの清水せいすいを頂かせると、それは甘美の清水であるので、病人は心から喜んで飲んで、そして定基を見て微かに笑う、其の此世に於て今はただ冷水を此様かように喜ぶかと思うと
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
政宗方の史伝に何も此様こういう計画をしたという事が遺って居るのでは無いが、前後の事情を考えると、邪推かは知らぬが斯様こう思える節が有るのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「お前のためを思えばこそ、此様こねえなこともいうだよ。わしはお前の母親でねえか。隠し立ては厭だからのう、後で怨まれるか知んねえが、云うだけはいっておくだ」
麦畑 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
それあの山部ヤマベの何とか言つた、地下ヂゲビトの歌よみが、おれの三十になつたばかりの頃、「昔見しフルき堤は、年深み……年深み、池の渚に、水草ミクサ生ひにけり」とよんだ位だが、其後が、これ此様コノヤウ
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)