“権田原”の読み方と例文
読み方割合
ごんだわら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主水は勘当になり、湯島のお長屋を出て青山権田原ごんだわらの借家に移った。竹の垣根に野菊が倒れかかり、野分のあとのものさびしい風情ふぜいをみせている。
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
護送されたる一列の貧民は、果報つたなくして御扶持を頂くことを得ざりき。渠等かれらは青山の僻地へきちなる権田原ごんだわらにて放鳥はなしどりとなりぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
殊に権田原ごんだわらの広い野原を近所に控えている此処らは、木枯らしと云いそうな西北の風が身にしみた。
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)