“楼”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
うち45.0%
ろう26.7%
たかどの18.3%
いえ3.3%
にかい1.7%
いゑ1.7%
とこ1.7%
みせ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紺屋こうやじゃあねえから明後日あさってとはわせねえよ。うち妓衆おいらんたちから三ちょうばかり来てるはずだ、もうとっくに出来てるだろう、大急ぎだ。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大門をはいれば中之町、取っ付きの左側が山田宗順のろう、それと向かい合った高楼はこの遊廓の支配役庄司甚右衛門のいえである。
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ゆふつかた娘の風の心地に、いと寒しと云へば、たかどのへ往きてふすまかづきて寝よと云ひしかど、一人往かむはさうざうし、誰にまれ共に往きてよと云ふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
大門をはいれば中之町、取っ付きの左側が山田宗順のろう、それと向かい合った高楼はこの遊廓の支配役庄司甚右衛門のいえである。
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
池の左、そこにある台榭だいしゃの東隣となった緑陰の中に小さなにかいが見えて、白い小さな女の顔があった。それは綺麗な眼のさめるような少女であった。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
心意気気に入らねば姉さま嫌ひてお受けはせざりしが、あの方とても世には名高きお人と遣手衆やりてしゆの言はれし、うそならば聞いて見よ、大黒やに大巻の居ずはあのいゑやみとかや
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「おめえさんとこじゃあ構わなかったっけか。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
高位高官の宿坊であり、鬼の金兵衛さんがパリパリさせていたみせではあり、そこへこの新智識の才子が大事の娘の恋婿である。言うことに行なわれないことはない。吉原の改革はズバズバと行われた。