“案配”の読み方と例文
読み方割合
あんばい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大急ぎで十五円八十銭を送っていただきたいというような案配あんばいであった。そのつぎにおのれの近況のそれも些々ささたる茶飯事を告げる。
ロマネスク (新字新仮名) / 太宰治(著)
「そりゃ好い案配あんばいだ。亭主が自分でクッキングをやるんだから、ほかよりゃ少しはましかも知れない」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
愛子はすすけた障子しょうじの陰で手回りの荷物を取り出して案配あんばいした。口少くちずくなの愛子は姉を慰めるような言葉も出さなかった。外部が騒々そうぞうしいだけに部屋の中はなおさらひっそりと思われた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)