“枯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
77.1%
から7.3%
かれ5.2%
4.2%
がれ3.1%
カラ1.0%
0.5%
ひか0.5%
0.5%
コヤ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕飯ゆうはんのあとは、お祖父じいさん、お祖母ばあさん、少年しょうねんの三にんが、いろりのはたでえだ松葉まつばをたき、毎晩まいばんのようにたのしくおはなしをしました。
おかまの唄 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これより他木さらになく、俗に唐松といふもの風にたけをのばさゞるがこずゑは雪霜にやからされけん、ひくき森をなしてこゝかしこにあり。
高い桜のかれ枝を余念なく眺めて居た女は、急に三四郎の方を振り向く。あら喫驚びつくりした、ひどいわ、といふ顔付であつた。然し答は尋常である。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わづかに六畳と二畳とに過ぎない部屋は三面の鏡、二脚の椅子、芝居の衣裳、かつら、小道具、それから青れた沢山たくさん花環はなわとでうづまつて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
向島むこうじまのうらがれさえ見にく人もないのに、秋の末の十二社、それはよし、ものずきとして差措さしおいても、小山にはまだ令室のないこと、並びに今も来る途中
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誉田の日の皇子 大雀オホサヽギ おほさゝぎ、佩かせる太刀。本つるぎ スヱふゆ。冬木のす カラ下樹シタキの さや/\(応神記)
えい。——またせいすい
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから一年あまりの後、職人を呼んで家根やねのつくろいをさせると、瓦のあいだから何か堅い物が地に落ちた。よく見ると、それはさきに紛失したかの箆であった。つづいてひからびた骨があらわれた。
何時イツも、悲しい時に泣きあげて居た、あの声ではなかつた。「をゝ此身は」と思つた時に、自分の顔に触れた袖は袖ではないものであつた。れ原の冬草の、山肌色をしたチヒサな翼であつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
又此塩の盈ちるがごと、盈ち乾よ。又此石の沈むがごと、沈みコヤせ。かく咀いてカマドの上に置かしめき。是を以て、其兄八年の間、カワき萎み、病みコヤしき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)