“有合”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ありあわ27.3%
ありあ24.2%
ありあい24.2%
ありあふ6.1%
ありあわせ6.1%
ありあう3.0%
ありあは3.0%
ありあはせ3.0%
ありあひ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紫檀したん黒檀こくたんの上等なる台のみには限る間敷、これも粗末なる杉板の台にてもよく、または有合ありあわせのガラクタ道具を利用したるもよく
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
お葉は折柄おりからの雨をしのぐ為に、有合ありあう獣の皮を頭から引被ひっかぶって、口には日頃信ずる御祖師様おそしさまの題目を唱えながら、跫音あしおとぬすんで忍び出た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
伴「おみね、まだ寝ずか、もう夜なべはよしねえ、身体の毒だ、大概にして置きな、今夜は一杯飲んで、そうして寝よう、何かさかな有合ありあいでいゝや」
つかすてしとは何ごとぞや十兩からは大金たいきんなるぞ夫を何ぞやつかこみらぬ顏して主人の大膽者だいたんものめと有合ありあふ十露盤そろばんおつ取て久八を散々さん/″\打擲ちやうちやくすを側に見て居る千太郎は我が骨節ほねぶし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
若いうちにはあることで、新五郎はやみに紛れてこっそり店へ這入って、此のうちへ来る時差して来た大小を取出し、店に有合ありあわせの百金を盗み取って逐電いたしましたが、さてく処がないから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
有合ありあう鏡台きょうだい抽斗ひきだしの、つげの小櫛もいつしかに、替り果てたる身のうさや、心のもつれとき櫛に、かかる千筋ちすじのおくれ髪、コハ心得ずと又取上げ、解くほどぬける額髪ひたいがみ、両手に丸めて打ながめ……
暴風雨の夜 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
とはらぬのでかいげるのに邪魔じやまだから、其所そこ退いてれなんて威張ゐばらして、あと地主ぢぬしわかつて、有合ありあはせの駄菓子だぐわしして、機嫌きげんつたことなどである。
大丼が出たり、小皿が出たりするところを見ると、何が無くとも有合ありあはせのもので一杯出して、地主に飲んで貰ふといふ積りらしい。思へば小作人の心根こゝろね可傷あはれなものである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
する者あり其者の羽織はおりの紋がまるに三つ引ゆゑはてな羽織はおりの紋と言葉遣ことばづかひと云大橋文右衞門によくるがもしや浪人でもして零落されたることかと思ひて有合ありあひぜに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)