“曲直”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょくちょく80.0%
きよくちよく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この好き嫌いをもって物を判断する標準にすると、とかく曲直きょくちょく分別ふんべつができなくなり、つまらぬことに争い、大きなことにも争いを起こす。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
いかに人の見ていぬ場所でも、猫と座席争いをしたとあってはいささか人間の威厳に関する。真面目に猫を相手にして曲直きょくちょくを争うのはいかにも大人気おとなげない。滑稽である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
菟原うはら住吉祠に詣り海辺の田圃をる。村中醸家おほし。木筧もくけん曲直きよくちよくして水を引こと遠きよりす。一望の中武庫摩耶の諸山近し。生田祠にいたる。此日祠堂落成遷神せんしんす。社前の小流生田川と名く。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)