“昨今”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さくこん60.0%
さっこん40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨今さくこんは英帝が印度インド皇帝としての戴冠式を挙げる為に孟買ボンベイに行幸してられるが、革命党が何か仕出かしはしまいかと半年前としまへから非常な警戒ださうである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
宗助そうすけおとうと夕方ゆふがたになつたら、ちと洋燈らんぷけるとか、てるとかして、せはしいあね手傳てつだひでもしたらからうと注意ちゆういしたかつたが、昨今さくこんうつつたばかりのものに
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
昨今さっこん腹が減っていると見え、いつの間にか机の上のすしを見つけ、紙包の横を食い破ると、中のすしを盗んで食っているのです。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
傍で寝ている酒気を帯びた父のいびきのどにからまって苦しそうだ。父は中年で一たん治まった喘息ぜんそくが、またこの頃きざして来た。昨今さっこんの気候の変調が今夜は特別苦しそうだ。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)