“昔気質”の読み方と例文
旧字:昔氣質
読み方割合
むかしかたぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六の宮の姫君の父は、古い宮腹みやばらの生れだつた。が、時勢にも遅れ勝ちな、昔気質むかしかたぎの人だつたから、官も兵部大輔ひやうぶのたいふより昇らなかつた。
六の宮の姫君 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
耄碌もうろくしたと自分ではいいながら、若い時に亭主ていしゅに死に別れて立派に後家ごけを通して後ろ指一本さされなかった昔気質むかしかたぎのしっかり者だけに
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
こうあがはなのところにひざを突いている老婆の眼が言った。意気な細君らしく成った豊世の風俗は、昔気質むかしかたぎの老婆には気に入らなかった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)