“明珍”の読み方と例文
読み方割合
みょうちん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼のよろい具足は、お抱えの明珍みょうちんに図案させ、おどしから彫金のかな具一ツまで、粋をらしめたものである。それをいま彼は着ていた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美雲の父は鎧師よろいしで、明珍みょうちん末孫ばっそんとかいうことで、明珍何宗とか名乗っていて、名家の系統を引いただけに名人肌の人でした。
信玄は黒糸縅しの鎧の上に緋の法衣をはおり、明珍みょうちん信家の名作諏訪法性ほっしょうの兜をかむり、後刻の勝利を期待して味方の諸勢をはげましていた。時に年四十一歳。
川中島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)