“旗本奴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はたもとやっこ66.7%
はたもとやつこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旗本奴はたもとやっこではない。といって、町奴まちやっこでは勿論ない。が、いわばちまたきょうである。町の男伊達おとこだてである。喧嘩渡世という看板をあげているとおり、喧嘩なら、何でも買うのだ。何でも買う。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
旗本奴はたもとやっこ町奴まちやっこ、それと並び称された浪人組、衣裳も美々びびしく派手を極め、骨柄いずれも立派である。その数合わして六七十人、真昼間の春の盛り場で、華やかに切り合おうというのである。
二人町奴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
旗本奴はたもとやつこ町奴まちやつこからの傳來の男立だが、幕末の侠客は博奕渡世になり、男を立てるたてないも、さうした繩張りの爭ひが主のやうだつた。
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)