“斑点”のいろいろな読み方と例文
旧字:斑點
読み方割合
はんてん70.5%
しみ17.0%
ぶち5.4%
まだら5.4%
ほし0.9%
とらふ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんとも言えないほどうれしかったことには、行になって並んでいる数字のようなものが、ところどころに斑点はんてんになって見えるんだね。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
部屋の隅にある古箪笥ふるだんすに眼をつけると立ち上がって、その上の何やら斑点しみのあるのを透して見た上懐ろ紙を出して静かに拭きました。
その顔を、凝乎じっと見ると、種々いろんな苦労をするか、今朝はひどく面窶おもやつれがして、先刻洗って来た、昨夕ゆうべの白粉の痕が青く斑点ぶちになって見える。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
此方こっち振袖石ふりそでいし、振袖の形をしている。彼方あっちのが蛸石たこいし。そら、下の隅のところに蛸の形の斑点まだらが出ているだろう?」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
黒い斑点ほしのある、美しい赤色のてんとうむしは、さうなる前には、瓦色をして、小さな棘の一杯生えた、そして木虱を非常に好きな、醜い虫だ。
さてこれに、血竭二羅度らど、焼酎十六度よりなる越幾斯エキスにて、雲様の斑点とらふ模彩うつす。かつ、あらかじめ原色料くすりをよく乾かすよう注意きをつけ、清澄たる洋漆を全面そうたいびせるべし。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)