“敷布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
シーツ45.2%
しきふ31.0%
シート9.5%
シイツ7.1%
しいつ2.4%
シイト2.4%
ベットシーツ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は敷布シーツのふちをって引きあげると、死人の全身はあらわれた。死体はすべて赤裸で、蝋燭のひかりのもとに粘土色に黄いろく見えた。
そして背嚢から小さな敷布しきふをとり出してからだにまとい、さむさにぶるぶるしながら階段にこしかげ、手をひざに組み眼をつむりました。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
敷布団は厚い郡内ぐんないを二枚重ねたらしい。ちりさえ立たぬ敷布シートなめらかに敷き詰めた下から、あら格子こうしの黄と焦茶こげちゃが一本ずつ見える。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『どうかして下さい。痛、痛つ‥‥‥』と、その時お前は顏を歪めて、敷布シイツの上にのけぞりながら身もがきした。私は我知らず顏を反けずにはゐられなかつた。
疑惑 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
病人の敷布しいつをかえる事や、器械をて消毒する事や、床ずれの出来ぬように患者のせなかをアルコールでこする事や、氷嚢やら湯嚢ゆたんぽやらをあてゝやったり、呑物のみものを作って与えましたり、何やかやと
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
(The Damned Thing)もう一つはこれも月の光に見ると、顔はしわくちやの敷布シイトか何かだつたと云ふのだから、新工夫くふうには違ひありません。
近頃の幽霊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
うすら寒い敷布ベットシーツに、明け方の光はさし初める。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)