“数奇”のいろいろな読み方と例文
旧字:數奇
読み方割合
すき43.5%
さっき26.1%
すうき26.1%
さくき4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十三絃じゅうさんげんを南部の菖蒲形しょうぶがたに張って、象牙ぞうげに置いた蒔絵まきえした気高けだかしと思う数奇すきたぬ。宗近君はただ漫然といているばかりである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
またしばしば、獄窓ごくそうにつながれるなどの、帝王としては、余りにも数奇さっきに過ぎる生涯を必然にしてしまわれたものであった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また末の姫が、徳川秀忠夫人となって、家光を生んだことなど、戦国数奇すうきの運命のあやは、史によって、人みなのよく知るところである。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
如何なる不浄ふじょうれざるなく、如何なる罪人も養わざるは無い。如何なる低能の人間も、爾の懐に生活を見出すことが出来る。如何なる数奇さくきの将軍も、爾の懐に不平を葬ることが出来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)