“擢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬき45.0%
ぬきん25.0%
7.5%
つか5.0%
つき5.0%
つく5.0%
2.5%
ぬきんで2.5%
ひきぬ2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
レオポルド大公はバッハをぬきんでて、宮廷礼拝堂管弦団の楽長に任じ、バッハは夫人と大勢の子供達をつれて、ケエテンに出発した。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
子の憲も弟の庭皓ていこうも、咸通中に官にぬきんでられたが、庭皓は龐勛ほうくんの乱に、徐州で殺された。玄機が斬られてから三月の後の事である。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
からだて頂をし、もって万一に報ずるを思わず、かえって胸臆きょうおくほしいままにし、ほしいままに威福をす。死すべきの罪、髪をきて数えがたし。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
正月は奴婢しもべどもゝすこしはゆるして遊をなさしむるゆゑ、羽子はごつかんとて、まづ其処を見たてゝ雪をふみかためて角力場すまうばのごとくになし、羽子は溲疏うつぎを一寸ほど筒切になし
我里の羽子つき辺鄙へんひとはいひながら、かゝる艶姿やさしきすがたにあらず。
これをつくに雪をほる木鋤こすきを用ふ、力にまかせて擢ゆゑにそらにあがる㕝甚高し。かやうに大なる羽子ゆゑにわらべはまじらず、あらくれたる男女うちまじり、はゞきわらぐつなどにて此戯このたはふれをなすなり。
そのぐフォームも違えば、味も違う。
美学入門 (新字新仮名) / 中井正一(著)
ささや桃吉ももきち春本万竜はるもとまんりゅう照近江てるおうみこい富田屋八千代とみたややちよ川勝歌蝶かわかつかちょう富菊とみぎく、などは三都歌妓の代表として最もぬきんでている女たちであろう。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
馬廻り扈従にひきぬかれたのも番がしらが眼をつけたからだった、そして槍奉行の女との結婚には老職が仲人に立つという、もちろん式だけの役ではあろうが、——然しこれはかなり不相応だ
山だち問答 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)