“撤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
28.6%
てつ23.8%
14.3%
てっ14.3%
9.5%
サガ9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでもうれしそうに、金魚屋の下男にまで、それではまた、といやしい愛嬌あいきょうを振りきいそいそと立ち去るその小男のうしろ姿を見送ってひとりが
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
船手ふなて奉行の手で、川口の舟を調べはじめたのは、中一日置いた二十一日の晩からである。城の兵備をてつしたのも二十一日である。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
箱の中に何があるかを知り拔いてゐる自分も、父の手つきが大業おほげふなので、一寸胸を躍らせて蓋のらるゝのを待つといふやうな心地になつた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
彼旗をてっし、此望台をこぼち、今自然もうれうる秋暮の物悲しきが上に憂愁不安の気雲の如くおおうて居る斯千歳村に、雲霽れてうら/\と日のひかりす復活の春をもたらすを得ば
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
また山川の神をことごとく日本に送り倭賊をとりこにすべしなど宣言したので、愚民ども城隍じょうこう祠廟しびょうの神をて去り、伊金を仏ごとく敬い福利を祈る、無頼の徒その弟子と称しあいたぶらかし
男とさへ言へば、子すら、夫すら、拝む事も、おサガりを戴く事も禁ぜられてゐる。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)