“捻出”の読み方と例文
読み方割合
ねんしゅつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
結納金ゆいのうきんは二十円、それも或る先輩からお借りしたものである。挙式の費用など、てんで、どこからも捻出ねんしゅつの仕様が無かったのである。
帰去来 (新字新仮名) / 太宰治(著)
高信は向直った、「かかる巨額の金を、疲弊した藩政より捻出ねんしゅつするというは考えられぬ、これにはなんぞ仔細があろう、訳を聞かせい」
入婿十万両 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それは猿沢の借金を支払うために、勤め先で金を借りたものですから、月々の給料からそれをさし引かれ、飲み代が捻出ねんしゅつできなくなったからでした。
Sの背中 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)