“指端”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆびさき72.7%
したん27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
指端ゆびさきの痛くなるほど力を入れてそれをはずし、雨戸へ手をかけたが、得体えたいの知れない怪物が戸の外に立っているような気がするので、こわごわ開けた。
黄灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それは丁度ちょうど人間にんげん平地へいちけるとおなじく、指端ゆびさきひとれずに、大木たいぼくみきをばって、そらけてあがるのでございますが、そのはやさ、見事みごとさ、とてもふで言葉ことばにつくせるわけのものではありませぬ。
耳は火のようにほてり、鼓動こどうは高鳴り、電鍵でんけんを握る指端したんにはいつの間にかシットリと油汗あぶらあせにじみ出ていました。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
指端したんを弄して低き音のいとのごときを引くことしばし、突然中止して船端ふなばたより下りた。自分はいきなり
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)