“拳石”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんせき66.7%
こいし33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし隠れるとすれば、いのじヶ原の真中に、屋根に拳石けんせきを置いて、中で草鞋わらじを売る一軒家があるばかりです。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
これより先、まもないところに、屋根に拳石けんせきをのせた一軒茶屋がある。そこへ立寄れば過日の接戦の裏、五条源治の茶屋で知らないところを聞くことができたろう。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
が、嶮峻けんしゅん隘路あいろに立つものは拳石こいしにだもつまずいて直ぐ千仭せんじんの底にちる。人気が落ちて下り坂となった時だから、責むるに足りないいささかの過失でも取返しの付かない意外な致命傷となったのであろう。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)