“抜打”のいろいろな読み方と例文
旧字:拔打
読み方割合
ぬきうち71.4%
ぬきう28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
永禪は不図ふとうしろに火縄の光るのを見て、此奴こいつ飛道具とびどうぐを持って来たと思うからずーんと飛掛り、抜打ぬきうちに胸のあたりへ切付けました。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
巨獣の斑紋はんもんのように二筋三筋キラリと光って、夏の富士にして始めて見るところの、威嚇いかく的な紫色が、抜打ぬきうちに稲妻でもひらめかしそうに、うつぼつと眉に迫って来る。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
多門はそう言って抜打ぬきうちに女の肩さきをりつけ、返す刀でもう一度はねようとしたが女はばったりと横になると、くるっと縁の下へころがり、そしてその姿は見えなかった。
ゆめの話 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
抜打ぬきうちに、弥五郎の背へ。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)