“打遣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うっちゃ48.4%
うちや22.6%
うつちや16.1%
うちやっ3.2%
うっち3.2%
うッちゃ3.2%
ぶつつか3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のぞみの黒百合の花を取ってやがて戻って参りましょうが、しかし打遣うっちゃっちゃあおかれません、貴方に御内縁の嬢さんなら、わたくしにゃ新夫人様にいおくさま
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まあそんな手紙が来るだけですから、——そりゃあ金の事も云って来ますが、なに東京と蒙古だから打遣うちやっておけばそれまでです。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これもしらべて見ようと思ひながら、いまだにその儘打遣うつちやつてある。バイロンはサアダナペエラスをゲエテに、ケエンをスコツトに献じてゐる。
本の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
マダ何時いつからと云う期日はさだまらずに、そのまゝに年も明けて明治十四年とり、十四年も春去秋来しゅんきょしゅうらいとんらちの明かぬ様子なれども、此方こっちまで急ぐ事でないから打遣うちやって置く中に
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
自分は我子ながら少しこわくなった。こんなものを背負しょっていては、この先どうなるか分らない。どこか打遣うっちゃる所はなかろうかと向うを見ると闇の中に大きな森が見えた。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
先方が何とも言って来ないからって、それで打遣うッちゃっておいちゃ済みませんわね。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
「家でごすか、余程あれの為めに金のう打遣ぶつつかつたでがすが爺様とつさままだ確乎しつかりして御座らつしやるし、廿年前までは村一番の大尽だつたで、まだえらく落魄おちぶれねえで暮して御座るだ」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)