“才媛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいえん90.0%
さいゑん10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも面白い一例をあげると、伊兵衛には佐和さわと呼ぶ妹が一人あった。とびぬけた美人とは云えないが、家中では才媛さいえんの評が高い。
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「しかしこれからってのは有難いな。いながらにして花嫁花婿の記事が取れる。堀尾君、お嫁さんは何処出身の才媛さいえんだい?」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
しかるを、元嘉げんか京洛きやうらく貴婦人きふじん才媛さいゑんは、平時へいじくだん墮馬髻だばきつふ。たとへばまげ片潰かたつぶしてなびつくりてうまよりちてもとゞり横状よこざまくづれたるなり
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
信子は女子大学にゐた時から、才媛さいゑんの名声をになつてゐた。彼女が早晩作家として文壇に打つて出る事は、ほとんど誰も疑はなかつた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)