“所詮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょせん86.1%
しよせん10.4%
つまり1.1%
とても0.7%
ショセン0.7%
あきらめ0.4%
どうせ0.4%
シヨセン0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
和尚さまは『お気の毒であるが、母子おやこは一体、あなたが禍いを避ける工夫をしない限りは、お嬢さまも所詮しょせんのがれることはできない』
半七捕物帳:01 お文の魂 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それにあなたももとちがつて、いまのやうな御身分おみぶんでせう、所詮しよせんかなはないとあきらめても、あきらめられないもんですから、あなたわらつちやいやですよ。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
所詮つまり周三がお房をよろこぶ意味が違つて、一ぶつ體が一にんの婦となり、單純たんじゆんは、併し價値かちある製作の資れうが、意味の深い心のかてとなつて了つた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
所詮とてもこれではヤリキレないと言って、それから吾夫やどが郡役所などへ勤めるように成ったんです。事業に手を出し始めてからだっても、そうですよ。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
所詮ショセン、有閑ノ文字、無用ノ長物タルコト保証スル、飽食暖衣ノアゲクノ果ニ咲イタ花、コノ花ビラハ煮テモ食エナイ、飛バナイ飛行機、走ラヌ名馬、毛並ミツヤツヤ、丸々フトリ、イツモ狸寝
走ラヌ名馬 (新字新仮名) / 太宰治(著)
いいえ、妾は所詮あきらめてしまったのです。いつか各州のブルジョワは彼等の利益のために結合するのです。この支那の社会に直接プロレタリア革命は到底不可能な企業としか考えられぬのです。
地図に出てくる男女 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
所詮どうせ死ぬなら羊羹でも、天麩羅てんぷらでも、思うさま食ってやれと棄鉢すてばちになっても、流動物ほか通らんのだから、喰意地くいいじが張るばかりでカラキシ意気地いくじはない。ア餓鬼だナア!
上方カミガタノ軍兵軍船ヲ見ルニ、ソノ富強ハ、所詮シヨセン、四国ノ対シ得ル所ニアラズ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)