“所故”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ことさら25.0%
わけ25.0%
わざ25.0%
わざと25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と謂ツて學士は、何も謹嚴に構へて、所故ことさらひとに白い齒を見せぬといふつもりでは無いらしい。一體がえぬたちなのだ。顏はあをちろい方で、鼻は尋常だが、少しである。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
風早學士は、其の薄暗い物象と陰影とをみまはして、一種耐へ難い悲哀の感に打たれた……彼自身にも何んの所故わけか、わけが解らなかツたけれども、其の感觸は深刻に彼の胸をけづる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
お房は、所故わざとケロリとした顏をして、酸漿ほゝづきらしてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「お房かな。」と思ツて、所故わざと振向ふりむきもせずにゐる。果してお房だ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)