“戯談”のいろいろな読み方と例文
旧字:戲談
読み方割合
じょうだん55.6%
じようだん20.0%
じやうだん15.6%
ぜうだん5.9%
いたずら0.7%
からか0.7%
たはぶれ0.7%
ジョウク0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも何も気づかないふうで、戯談じょうだんを言いかけて行きなどする源氏に負けて、余儀なく返辞をする様子などに魅力がなくはなかった。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
なされても御所持の荷物なり金子なり共うばとらんと思へばすぐに取て御目に懸ますと然も戯談じようだんらしく己が商賣を明白あからさまに云てわらひながら平氣へいきに酒を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何時いつから消えたんだい。おい、シイ坊……戯談じやうだんぢやないぜ……。(寝台に近づかうとして、そこに倒れてゐる女のからだにつまづく)
クロニック・モノロゲ (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「いえ、戯談ぜうだんなぞ申しません。鶏小舎とりこやの古いのを買ひまして、それにすまつてゐるのです。夏分なつぶんになりますと、羽虫はむしに困らされます。」
また戯談いたずらにそんなことをわざわざ申して来る人もあるまいと思いますので、念のため、お参りにいらして下すった方々の事を詮議してみましたが
情鬼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
「あなたは空想家だ。小栗風葉の書いた欽哉きんやにそっくりだ。」と、戯談からかうように「欽哉々々。」と言っては
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
かゞめて歩行あるきながら三五郎に向ひ我等近頃𬏣癪せんしやくにて折々難澁なんじふ致すなりと申ければ三五郎聞て夫は彼の大津屋へ入夫にふふまゐつてより金がたまりし故にこしひえるのんなんど戯談たはぶれつゝ先へ行を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
が、船橋ブリッジ上の高級船員の間には、戯談ジョウクも幻想もない。衝突の際に加えられた力は、一呎当り百万噸と測定されている。意外に浸水が早かった。狼狽していい理由を、幹部達オフィサーだけは知り抜いていたのだ。
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)