“我児”の読み方と例文
旧字:我兒
読み方割合
わがこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
地獄の口のいた中から、水と炎の渦巻を浴びて、黒煙くろけむり空脛からすねに踏んで火の粉を泳いで、背には清葉のまましい母を、胸には捨てた(坊や。)の我児わがこを、大肌脱おおはだぬぎの胴中へ
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのうちにお豊は殊更元気よく歩いて行く金ボタンの学生を見ると、それが果して大学校の生徒であるか否かは分らぬながら、我児わがこもあのような立派な学生に仕立てたいばかりに
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
何よりも先に考えるのは我児わがこの事だ、ここまで来ると、ルンペンも華族もタダの人間だ。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)