“憤怒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふんぬ74.9%
ふんど9.0%
いかり8.4%
いきどほり4.2%
いきどおり1.8%
フンヌ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なるほど、憤怒ふんぬの相もすさまじいにはすさまじいが、あれがどうも、当今大和一だと言はれる男たちの顔そのまゝだと言ふのである。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
すさまじく憤怒ふんどの色をあらわし、なかなか芝居に骨がおれる丸本は、竹見の手首を縛った麻紐を、ぐっと手元へ二度三度手繰たぐった。
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
とたんに左右から二つの岩が轟然と憤怒いかりの叫びを上げ、動物いきもののように衝突ぶつかって来たが、わずかに舟尾ともに触れたばかりで舟も人も無事であった。
あかねさすひたひ薔薇ばらの花、さげすまれたをんな憤怒いきどほりあかねさすひたひ薔薇ばらの花、おまへの驕慢けうまん祕密ひみつをお話し、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
崔はおどろいて、さては他に姦夫かんぷがあるのかと、憤怒いきどおりに堪えぬままに起き出でて室外をさまよっている時、おぼろの月のひかりに照らされて、彼女は屋上から飛び降りて来た。
なるほど、憤怒フンヌサウもすさまじいにはすさまじいが、あれがどうも、當今大倭一だと言はれる男たちの顏、そのまゝだと言ふのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)