“感覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:感覺
読み方割合
かんかく55.0%
おぼえ10.0%
さとり10.0%
センス10.0%
かん5.0%
サトリ5.0%
ジン5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御覧ごらんなさい、世界せかいはじめから、今日こんにちいたるまで、ますます進歩しんぽしてくものは生存競争せいぞんきょうそう疼痛とうつう感覚かんかく刺戟しげきたいする反応はんのうちからなどでしょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
急に烈しく睡気ねむけして来たので、丑松は半分眠り乍ら寝衣ねまきを着更へて、直に感覚おぼえの無いところへ落ちて行つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
この珍貴うず感覚さとりを授け給う、限り知られぬめぐみに充ちたよき人が、此世界の外に、居られたのである。郎女いらつめは、塗香ずこうをとり寄せて、まず髪に塗り、手に塗り、衣をかおるばかりに匂わした。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
バリモントも態々わざ/\日光へ出掛けるなぞ無駄な事をしたものだが、それでも感服しなかつただけが取得とりえだ。矢張評判にそむかないだけの詩人の感覚センスといふものを持つてゐると見える。
「二日、三日ないしは五日、どのように水を潜ったところで、淼々びょうびょうと広い湖のこと、そんな小さな石の棺、あるともないとも解りませぬ。が、わっち感覚かんから云えば、まずこの辺にはござんせんな」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この珍貴ウヅ感覚サトリを授け給ふ、限り知られぬメグみにちたよき人が、此世界の外に、居られたのである。郎女は、塗香ヅカウをとり寄せて、まづ髪に塗り、手に塗り、衣を薫るばかりに匂はした。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この新しい世界観が取りあげたまず新たな刺戟的な感覚ジンは純粋あるいは絶対という形容詞句のもつ世界感において見られるのである。
近代美の研究 (新字新仮名) / 中井正一(著)