“愉楽”のいろいろな読み方と例文
旧字:愉樂
読み方割合
ゆらく75.0%
たのしみ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古典を楽しむことは、いつ、いかなる世界においても、人間に与えられた、きわめて健康な特権的愉楽ゆらくであると言ってよい。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
そうして裏町の隅々まで、この正月には飢えている顔はない、と想像することも、信長にとってはやはり一つの愉楽ゆらくだった、自己の正月を大らかにするものだった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
苦役しごとから解放された、その間らくにしていられる日をすこし送るのだ。その束の間の愉楽たのしみが前から待たれるのだったのだ。
その人 (新字新仮名) / 小山清(著)
静子の生涯に忘るべからざる盆の十四日の日は、朗々ほがらほがらと明けた。風なく、雲なく、うららかな静かな日で、一年中の愉楽たのしみを盆の三日に尽す村人の喜悦よろこびは此上もなかつた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)