“恥辱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちじょく53.9%
はじ23.7%
ちじよく9.2%
はぢ7.9%
はづかしめ1.3%
けじめ1.3%
ちゞよく1.3%
はづかしさ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんどこそ、みごとに二十面相をとらえて恥辱ちじょくをそそがなければなりません。名探偵のまゆには深い決意の色がただよっていました。
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
もし間違って王様の御気に入らないような事があると、これ位恥辱はじな事はないからと云って、両親は容易たやすく承知致しませんでした。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
それをおうらまをすのではない。嫉妬ねたみそねみもせぬけれど、……口惜くちをしい、それがために、かたきから仕事しごと恥辱ちじよくをおあそばす。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
パリスどのと祝言しうげんするよりもいっ自害じがいせうとほどたくましい意志こゝろざしがおりゃるなら、いゝやさ、恥辱はぢまぬかれうためになうとさへおやるならば
病院から追はれ、下宿から追はれ、其残酷な待遇とりあつかひ恥辱はづかしめとをうけて、黙つて舁がれて行くの大尽の運命を考へると、さぞ籠の中の人は悲慨なげき血涙なんだむせんだであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
めえも本所の旦那の子分、己も子分だ、旦那が表へ出られなくっているのに子分が本所へ来て恥辱けじめを食って、身を投げるとはどういう訳だ、旦那は子分が喧嘩でひけを取っては見てはいられねえ
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まつりは昨日きのふぎてそのあくるより美登利みどり學校がくかうかよことふつとあとたえしは、ふまでもひたいどろあらふてもえがたき恥辱ちゞよくを、にしみて口惜くやしければぞかし
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この社会から捨てられるといふことは、いかに言つても情ない。あゝ放逐——何といふ一生の恥辱はづかしさであらう。もしも左様なつたら、奈何どうしてこれから将来さき生計くらしが立つ。何を食つて、何を飲まう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)