“急坂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゅうはん85.7%
きふはん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼らはえいえいと鉄条網を切り開いた急坂きゅうはんを登りつめた揚句あげく、このほりはたまで来て一も二もなくこの深いみぞの中に飛び込んだのである。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
急ぐうちにもどこか悠々として柵を越える場所を見廻してくると、やがて面前に見た急坂きゅうはんの上から、早足に駆け下りてきた人物があった。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて道は急坂きふはんの上に尽く。此あたりやゝ快濶たる山坡さんばの上、遠くヘルモン山の片影へんえいを見得べしと云ふ。今日は空少し夏霞なつがすみして見えず、余等はこゝにて馬車を下る。エルサレムより約八里。