“急”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
40.6%
きゅう21.1%
いそ20.0%
きふ5.3%
あせ2.6%
いそが2.1%
せわ1.9%
いそぎ0.7%
せは0.7%
はや0.6%
せき0.6%
きう0.5%
せか0.5%
にはか0.4%
きゆう0.3%
たちま0.3%
たちまち0.2%
には0.2%
せく0.1%
0.1%
0.1%
いきおい0.1%
いそい0.1%
いぞ0.1%
いら0.1%
えそ0.1%
かせ0.1%
けふ0.1%
0.1%
すみや0.1%
すむや0.1%
とく0.1%
とみ0.1%
にわか0.1%
キフ0.1%
キュウ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、判った以上、すぐに、命ぜられた役を、出来るだけ早く果したいと、気が、いてきた。それで、大きく、幾度もうなずいて
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
やがて大きなつめでひっかくようなおとがするとおもうと、はじめくろくもおもわれていたものがきゅうおそろしいけもののかたちになって
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あるとき、一のつばめは、ふねろうとおもって、とおいところから、いそいでんできましたが、すでにふねってしまったあとでした。
赤い船とつばめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
しやうめいくるのにはすなは其家そのいへわすれ、ぐんのぞんで約束やくそくすればすなは其親そのしんわすれ、(一六)枹鼓ふこることきふなればすなは其身そのみわする。
或時は却て其れから逃れ出やうとあせる程な、感覺の快味に、全く「われ」を忘却してしまふ無限の恍惚———私は實に、戀それよりも
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
戸外そとには車を待たして置いていかにもいそがしい大切な用件を身に帯びているといったふうで一時間もたつかたたないうちに帰ってしまった。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
何事か頭にひらめいて来たらしい。その眸子ひとみじっと、眼下に突出している岬のあたりをみつめ、右手の指は鉄の柵をせわしく叩きだした。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
どん尻の炭車トロに飛び乗って、竪坑口へいそぎながらも、しかし係長は捨て兼ねたような口調で、技師へ訊ねるのであった。
坑鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
寝息が段々せはしくなつて行く様な気がする。一分、二分、三分、……佐久間の眼は依然として瞬きもせず半分開いて居る。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
小指のきず痛苦いたみはげしく、心ばかりははやれども、足蹌踉よろぼいて腰たず、気さえ漸次しだいに遠くなりつ、前後も知らでいたりけるを、得三に見出されて
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ことに子供まで出来十八九ともなっているとは解らぬ事だと、目を閉じて考えておいでになると、勝五郎は短銃を貸せ、打って仕舞うからとせきたてます。
一行はじめて団結だんけつ猛然もうぜん奮進にけつす又足を水中にとうずれば水勢ます/\きうとなり、両岸の岩壁いよ/\けんとなり、之に従つて河幅はすこぶちぢま
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
なし幸ひ雨も小降こぶりになりぬ翌日は天氣になりなんとこゝろせかるゝ十兵衞は死出しで旅路たびぢと知ぬ身の兄長庵に禮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ことに八重の淡紅うすくれなゐに咲けるが、晴れたる日、砂立つるほどの風のにはかに吹き出でたるに、雨霰と夕陽ゆふひさす中を散りたるなど、あはれ深し。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かうしてはやしなか空氣くうきは、つねはやしそとくらべて、晝間ちゆうかんすゞしく、夜間やかんあたゝかで、したがつてひるよるとで氣温きおんきゆうかはることをやはらげます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
わざと三田の給仕役は自分ときめてゐたが、變つた女が目の前にあらはれると、たちまち好奇心を動かす野呂は、部屋を距てた向ふから
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
毎年の事ながら不意の大雪にて廿七日より廿九日まで駅中えきちう家毎の雪ぼりにて混雑こんざついたし、簷外えんぐわいたちまち玉山をきづき戸外へもいでがたくこまり申候。今日も又大雪吹ふゞきに相成、家内くら蝋燭らふそくにて此状をしたゝめ申候。
けれども榎の根もとの岩蔭の自分は彼の眼には入りにくい。餘程起き出でて彼を呼ばうかとも思つたが、彼の姿を見てゐては何とも言へぬ一種の壓迫を感じてにはかに聲をも出しがたい。
古い村 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
能考へ置と云ばお節は彌々いよ/\打喜びまことに何から何まで厚い御世話有難う御座りますと言けるが終夜よもすがらも遣らず心せくまゝ一番どりなくや否や起出つゝ支度調へ藤八諸共もろともあけ寅刻比なゝつごろより宿屋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ここにすなはちその海邊の波限なぎさに、鵜の羽を葺草かやにして、産殿うぶやを造りき。ここにその産殿うぶや、いまだ葺き合へねば、御腹のきにへざりければ、産殿に入りましき。
然し、せればせる程、私は最早やどうしても二十歳はたちの時のやう、他愛なく夢見るやうに遊ぶ事は出來ないらしく思はれた。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
この少女達が、いきおいよく自分の背丈せい位もある縄を飛んで、トンと下りると、その瞬間、簡単服アッパッパのスカートは、風を受けて乱れ、そこから覗くのは、ふっくりとした白い腿だった——。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
いそいで御頼申升よ御藥取に𢌞らねばとかけ行に、女房も無言で塵除ちりよけはづして金紋の車念入に拂、あづかりの前掛てうちん取揃とりそろえれば亭主の仕度も出來ぬ
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
やがて、母親が、お勝手から、大きなどんぶりにもりあげたおかずをもって、おぜんのところへ来た。それから、まるで戦場のようにいぞがしくてにぎやかな食事が、いつものように始まった。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
隨分ずいぶんえそえだつもりだつけがこんなにおそくなつちやつて、なんちつてもみじかくなつたかんな、さうつても怪我人けがにんちやるもんだな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かせえて、それ、衣物きもの」と勘次かんじたゞおろ/\して與吉よきちしかりつけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
天滿與力てんまよりきはそれからけふ木綿もめんものの衣類いるゐ仕立したてさせるやら、大小だいせうこしらへをへるやら、ごた/\と大騷おほさわぎをしたが、但馬守たじまのかみは、キラ/\とつね彼等かれらうへひかつて
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「きょうもぐには入らっしゃらなかったことから考えても、そう思われますもの。」
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
冬近うして虫声すみやかなるゆうべなり。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
この時にその后はらみましき。ここに天皇、その后の、懷姙みませるに忍へず、また愛重めぐみたまへることも、三年になりにければ、その軍を𢌞かへしてすむやけくも攻めたまはざりき。
とらの日のあした鍛冶かじとく起きて 翁
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
草薙くさなぎたちを賜ひ、また御嚢みふくろを賜ひて、「もしとみの事あらば、このふくろの口を解きたまへ」と詔りたまひき。
路はすべて杉の立樹の蔭につき、めぐめぐりて上りはすれど、下りということ更になし。三十九町目あたりに到れば、山にわかに開けて眼の下に今朝より歩み来しあたりを望む。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ンゾハナハダシクキフナル
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
プンクト、ナドノキミ気持キモチトオモアワセヨ。キュウキタクナクナッタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)