“思無邪”の読み方と例文
読み方割合
おもいよこしまなし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思無邪おもいよこしまなしであり、浩然こうぜんの気であり、涅槃ねはんであり天国である。忙中に閑ある余裕の態度であり、死生の境に立って認識をあやまらない心持ちである。
俳諧の本質的概論 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ほとんど境涯的にまで、そうした思無邪おもいよこしまなしの旅ごころを飽満さしたかったのだ。南国生れの私として、この念願は激しい一種の幻疾ですらあった。いまこそ私は年来の慾望を果し得ることを喜んでいい。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
これはまた思無邪おもいよこしまなしの惨虐。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)