“怒気”のいろいろな読み方と例文
旧字:怒氣
読み方割合
どき86.7%
いかり13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勝家かついえ愚将ぐしょうではない、ましてや分別もじゅうぶんな年ごろ。のとうぜんに、やり場のない怒気どきが、うめきとなって口からもれる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と云いさま、ガアッとたんの若侍の顔にき付けました故、流石さすがに勘弁強い若侍も、今は怒気どき一度にかおあらわれ
としらふで冷罵おひゃれば、巡査は全身の怒気いかり頭上に上りて、「無礼者め。」ともう血眼ちまなこ、二ツ三ツなぐりつける。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
頭ごなしにのゝしらうとして、かへつて丑松の為に言敗いひまくられた気味が有るので、軽蔑けいべつ憎悪にくしみとは猶更なほさら容貌の上に表れる。『何だ——この穢多めが』とは其の怒気いかりを帯びた眼が言つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)