“心得顔”の読み方と例文
旧字:心得顏
読み方割合
こころえがお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女中はもう葉子には軽蔑けいべつの色は見せなかった。そして心得顔こころえがおに次の部屋とのあいふすまをあけるあいだに、葉子は手早く大きな銀貨を紙に包んで
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
と聞いてうなずくのを見て、年紀上としうえだけに心得顔こころえがおで、あぶなっかしそうに仰向あおむいて吃驚びっくりしたふうでいる幼い方の、獅子頭ししがしら背後うしろへ引いて
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
思いもかけぬ時とところで、囃子の音を聞いたものですから、宇津木兵馬は覚えず目をあげて、音のする方をながめると、猟師の勘八が心得顔こころえがお
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)