“御行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おぎょう62.5%
みゆき8.3%
おぎやう8.3%
おいで4.2%
おゆき4.2%
おんゆ4.2%
ごぎょう4.2%
オギョウ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうど、それと前後して、御行おぎょうの松の下を走る二人の者。前に手を引いているのはお絹で、あとのは千隆寺の住職。二人とも跣足はだし
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大伴おおとも御行みゆき、粗末な狩猟かり装束しょうぞくで、左手より登場。中年男。荘重そうちょうな歩みと、悲痛ひつうな表情をとりつくろっているが、時として彼のまなざしは狡猾こうかつな輝きを露呈ろていする。………
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
御行おぎやうの松にふくかぜ音さびて、根岸田甫たんぼ晩稲おくてかりほす頃、あのあたりに森江しづと呼ぶ女あるじの家を、うさんらしき乞食小僧の目にかけつゝ、怪しげなる素振そぶりあるよし
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「何だねえ、確乎しっかりして御行おいでよ」と私は叱るように言いまして、菎蒻こんにゃくを提げさせて外へ送出す時に、「まあ、ひどい雪だ——気をけて御行よ」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「そして又えらう心気しんき御様子ごやうすでおますが、何処どこ御行おゆきやすのどすえ」
夜汽車 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)
自分もそれに気づかないわけではないが、ただ先帝の重恩を思い、蜀中にある孤君こくん御行おんゆすえを考えると、眠りについても寝ていられない心地がしてまいる。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ある時、突然ちょっと話があるというので、当時根岸御行ごぎょうの松のわきにいた同人宅へ出かけると、右の催眠術の一件、いよいよ成功したから唯今実験して見せるという。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
我国春の七草の内に御行オギョウ五行ゴギョウと書くは非)がある。このオギョウはすなわち鼠麹草のホウコグサである。この時代には食物としてもこれを用いたことが分かる。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)