“御寝”のいろいろな読み方と例文
旧字:御寢
読み方割合
ぎょし31.8%
ぎょしん27.3%
げし15.9%
おやすみ9.1%
おやす6.8%
おげし2.3%
おしずまり2.3%
おね2.3%
およ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「今日よりはお獄舎ひとやへ、夜の灯も、火桶ひおけ(火鉢)も差し上げますゆえ、昼や御寝ぎょしの座までも、充分おしのぎよいように、お用いください」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「火がしずまってから、御寝ぎょしんなされたお茶室と思われるあたりに、壺をいだいた一つの黒焦げの死体が、現われましたが」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
またそうまでにはなさらぬお方も、いざ、という時の御用心に、手廻りのものなんざ、御寝げしなります時、枕許まくらもとへお引きつけ遊ばしてお置きになります始末。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それから、御寝おやすみになったらしいので、旗太郎様が寝室の壁にあるテレーズの額をはずして、伸子さんと二人でお持ち帰りになりました。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「早くから起して済みません。明智さんいらっしゃるでしょう。大至急御知らせしたいことがあるのです。まだ御寝おやすみでしょうけれど、一寸起してくれませんか。僕? 斎藤さいとうですよ」
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
御番退ごばんびけから御用おおでいらしって、彼方此方あちらこちらとお歩きになって、お帰り遊ばしてもすぐ御寝おげしなられますと宜しいが、矢張お帰りがあると、御新造ごしんぞ様と同じ様に御両親が話をしろなどと仰しゃると
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
夫人おくさま御気色みけしきが悪いとおっしゃって、さきほど御寝おしずまりになりました」
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「御前も御寝おねよ」
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あれ、御寝およっていらしったら、どうでございます」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)