“御人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごじん71.4%
おひと28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「何故と云われると鳥渡ちょっと困るが、洪将軍は退職なすっても、この辺では守備隊長も遠慮する御人ごじんじゃ……君子危きに近寄らずでな」
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
「そうだなあ。まだ、先方の御人ごじんが来ていないのだろう。わしたちが、一足先に来たというわけにちがいない。やれやれ気づかれがした」
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
嫁入よめいつて丁度てうど半年はんとしばかりのあいだせきせきやとしたへもかぬやうにしてくださつたけれど、あの出來できてからとものまる御人おひとかはりまして、おもしてもおそろしう御座ござります
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
気前が面白ければ銭遣ぜにづかいが荒く、凝性こりしょうなれば悟過ぎ、優しければ遠慮が深し、この方ならばと思うような御人おひとは弱々しくて、さて難の無い御方というのは、見当らないのでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)