“彼我”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひが97.0%
ふたり3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欧米の婦人連もまた同様に欠点があるので、その彼我ひがの欠点を互いに相改めて、初めて頼母たのもしい婦人が出来上がるというものである。
現に事がまとまるという実用上の言葉が人間として彼我ひが打ち解けた非実用の快感状態から出立しなければならないのでも分りましょう。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ねえ、貴方はひとの顔さへ見りや、ぢきに悪縁だと云ふのが癖ですよ。彼我ふたりの中の悪縁は、貴方がそんなにいはなくたつて善く知つてゐまさね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「その縁の尽きないのが、究竟つまり彼我ふたりの身の窮迫つまりなのだ。おれもかう云ふ事に成らうとは思はなかつたが、成程、悪縁と云ふ者は為方しかたの無いものだ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)