“引覆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひつくらか50.0%
ひっくりかえ25.0%
ぶつけえ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
噫、病院の窓! 梅野とモ一人の看護婦が、寢衣に着換へて薄紅色の扱帶しごきをした所で、足下には燃える樣な赤い裏を引覆ひつくらかへした、まだ身の温りのありさうな衣服! そして、白い脛が! 白い脛!
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
貴下様あなたさま、もうこれ布子から単衣ひとえものと飛びまする処を、今日こんにちあたりはどういたして、また襯衣しゃつ股引ももひきなどを貴下様、下女の宿下り見まするように、古葛籠ふるつづら引覆ひっくりかえしますような事でござりまして
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けたところでがんしよ……ふな一尾いつぴきはいつた手応てごたへもねえで、みづはざんざと引覆ぶつけえるだもの。人間にんげん突入つゝぺえつたおもさはねえだ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)