“引籠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきこも82.0%
ひっこも5.6%
ひきこもり4.5%
ひつこ2.2%
ひっこ2.2%
ひきこもっ1.1%
ひつこも1.1%
ひツこも1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「聴いて下さいよ親分、——そのお屋敷の御当主庄司右京様は二年前から軽い中気でお役御免になり引籠ひきこもり中大変なことが始まった」
と妓王は、二十一という花の盛にいさぎよく別れを告げると、髪を切って嵯峨野さがのの奥に小さないおりをつくって引籠ひっこもってしまった。
「筑摩軍記」にいわく、「去る程に織部正則重公数年以来病気の故を以て国中の仕置を老臣共にまかせ、己は奥殿に引籠ひきこもり給て専ら桔梗の方の寵愛に政務を忘れ、 ...
「でもな、ひとりぢや淋しいだ。和尚さん、何も言はないで、一日自分の室に引籠ひつこんでゐて、話もしねえから……」
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
長いこと人もたずねずに引籠ひっこみきりでいた彼は、神田へも行き、牛込うしごめへも行った。京橋へも行った。本郷へも行った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私はただうち引籠ひきこもって生徒に教えたり著書飜訳したりして何も騒ぎはしないが、世間ではいろ/\な評判をして居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
いゝえ、さうしてあけてかないと、お客様きやくさまとほつても橋銭はしせんいてつてくれません。づるいからね、引籠ひつこもつてだれないと、そゝくさ通抜とほりぬけてしまひますもの。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
那様そんなにございませんければうやつておはなしをなすつてくださいまし、さびしくつてなりません、本当ほんとにお可愧はづかしうございますが恁麼こんなやまなか引籠ひツこもつてをりますと、ものをいふこともわすれましたやうで
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)