“庇間”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひあわい70.0%
ひあはひ30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湯は、だだっ広い、薄暗い台所の板敷を抜けて、土間へ出て、庇間ひあわい一跨ひとまたぎ、すえ風呂をこの空地くうちから焚くので、雨の降る日は難儀そうな。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明智はその石垣を攀昇よじのぼって、板塀と土蔵との庇間ひあわいの薄暗い中へ入って行った。五六間行くと突当りになってそこに別の塀が行手をふさいでいる。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
與へ干殺ほしころさんとこそたくみけれされ無慚むざんなるかな藤五郎は其身不行跡ふぎやうせきとは云ながらわづか三でふ座敷牢ざしきらう押籠おしこめられ炎暑えんしよの甚はだしきをもしのぎかね些々さゝたる庇間ひあはひの風を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
夜になつて風向が變ると、土藏と土藏の庇間ひあはひを吹き拔ける風が、この凧の唸りに當つてブーンと鳴る。