“平伏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひれふ56.9%
へいふく33.8%
へたば3.1%
かしこま1.5%
ひれふし1.5%
ひれふせ1.5%
へこたま1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女は平伏ひれふして、米友の前へ手を合わせぬばかりです。しかしながらこれは、いよいよ米友をけむに巻くようなものとなりました。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
繩目なはめまゝにて跑踞かしこまる同人妻せん與惣次もつゝしん平伏へいふくなし何れも遠國片田舍の者始めて天下の決斷所けつだんしよへ召出されあをめの大砂利おほじやり敷詰しきつめ雨覆あめおひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
弾は以上に慌てて飛んでもない方角へれて往つた。すると直ぐうしろから江川がずどんと口火をきつた。猪は急所を撃たれてその儘平伏へたばつてしまつた。
ころしましたるおぼえは決して御座なく是は定めし人ちがひならんと種々いろ/\言解いひときけるそばより女房お節も取縋とりすがり九助は勿々なか/\人殺ひとごろしなど致す者では御座りませぬ何卒御堪忍かんにんなされて下されと倶々とも/″\泣詫なきわびる斯る處へ譜代ふだいの三五郎もはせ來り其所へ平伏ひれふし御役人樣九助儀は勿々なか/\人など殺す樣な者では御座りませぬと右左みぎひだりより取付わびるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
如何程ちんじてもやくには立ぬ有體に白状して仕舞しまひいはざるに於ては此半四郎が目に物見するぞと白眼にらみつくるに久兵衞はハツと平伏ひれふせしが最早此の上は是非なしと思案を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と、突然いきなり林の中で野獣でも吼える様に怒鳴りつける。対手がそれで平伏へこたまれば可いが、さもなければ、盃をげて、唐突いきなり両腕を攫んで戸外そとへ引摺り出す。踏む、蹴る、下駄で敲く、泥溝どぶ突仆つきのめす。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)