“常人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうじん21.4%
つねびと21.4%
じょうにん14.3%
たゞびと14.3%
じやうじん7.1%
ただびと7.1%
つねなみのひと7.1%
ひと7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぎょッとなったようにして立ち止まっているくだんの男の側に歩み寄ったかと見えましたが、ここら辺もまた退屈男の常人じょうじんでない一面でした。
「——常人つねびとの配所へ流されるのは、悲しみかも知れぬが、頼朝のきょうの門立ちは、稀代きたいな吉日と、よろこんでよいはずではないか」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
世には有りもせぬ失恋を製造して、みずからいて煩悶はんもんして、愉快をむさぼるものがある。常人じょうにんはこれを評してだと云う、気違だと云う。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
常人たゞびとにて力士りきしきこえありしは頸城くびき郡の中野善右エ門、立石村の長兵衛、蒲原郡三条の三五右エ門、是等これら無双ぶさうの大力にて人の知る所なり。
しん少主せうしゆとき婦人ふじんあり。容色ようしよく艷麗えんれい一代いちだいしかしておびしたむなしくりやうあしともにもゝよりなし。常人じやうじんことなるなかりき。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それも、どうも常人ただびとでない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
常人つねなみのひとならばといひてにぐべきに、さはなくてその方に身をむけてつら/\見るに、かうくらくなりしにかゝるものゝあり/\と見ゆるもたゞ人ならじと猶よく見れば
黒吉は、既にこの常人ひとの窺ってはならぬ「白日の妖夢」の俘囚とりことなってしまったのであった。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)