“布地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きれじ52.4%
ぬのじ23.8%
きれぢ9.5%
きじ4.8%
きぢ4.8%
きれ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お里は、よく物を見てから借りて来たのであろう反物を、再び彼の枕頭に拡げて縞柄を見たり、示指さしゆび拇指おやゆび布地きれじをたしかめたりした。
窃む女 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
くびつりだいにのぼったどろぼうのようにな。おまえは指を長くして、ひとの布地ぬのじをはさみとったではないか。おまえは、天国てんごくにはいれはしない。
またわたくしの嫉妬の布地きれぢで、永遠とこしへならぬ聖母さま、おんみの為に、外套まんとおを裁つでござりませう。
頭こそまで禿げて居りませんが、五十五六年配で、山羊やぎ髭で、一番贅沢ぜいたく布地きじを一番無恰好に裁ったといったような、ダブダブの背広に、風呂敷ほどある大きなネクタイ
古銭の謎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ついでに布地きぢのサムプルも一緒に封入しておきましたからお心のまゝにお選びになつて下さい。
〔婦人手紙範例文〕 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
表装の布地きれはチョット見たところ織物のようであるが、眼を近づけて見るとそれは見えるか見えぬ位の細かい彩糸いろいとや金銀の糸で、極く薄い絹地の目を拾いつつ
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)