“居”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
30.1%
20.8%
20.0%
16.3%
きょ2.7%
きよ1.3%
おり1.1%
をり1.1%
0.8%
0.8%
いら0.6%
すわ0.4%
0.4%
をる0.3%
0.3%
おっ0.3%
ゐる0.2%
をら0.2%
0.2%
すえ0.2%
0.2%
すゑ0.1%
0.1%
0.1%
いま0.1%
いる0.1%
おる0.1%
つね0.1%
なほ0.1%
0.1%
ゐま0.1%
をれ0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは因縁こそ実にとうとくそれを飽迄あくまでも大切にすべきものだと信じてります。其処そこに優しい深切しんせつな愛情が当然おこるのであります。
御酒ごしゆをめしあがつたからとてこゝろよくくおひになるのではなく、いつもあをざめたかほあそばして、何時いつ額際ひたひぎはあをすぢあらはれてりました。
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
居室へやかへつてると、ちやんと整頓かたづいる。とき書物しよもつやら反古ほごやら亂雜らんざつきはまつてたのが、もの各々おの/\ところしづかにぼくまつる。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
嘘さえ言えぬ未完成な生命なのだ。教養の不足してる小さな粗暴漢そぼうかんだ。そして恥や遠慮を知る大人を無視した横暴おうぼうな存在主張者だ。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
婦女子の精神いまだ堅固ならざる者を率いて有形の文明に導くは、そのきょを変ずるものなり。その居すでに変じてそのはいかに移るべきや。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
雜木林ざふきばやしあひだにはまたすゝき硬直かうちよくそらさうとしてつ。そのむぎすゝきしたきよもとめる雲雀ひばり時々とき/″\そらめてはるけたとびかける。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
詩にて申候えば『古今集』時代はそう時代にもたぐえ申すべく俗気紛々ふんぷんと致しおり候ところはとても唐詩とうしとくらぶべくも無之候えども
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
隱亡をんばう彌十に頼み燒棄やきすてさせ候段不屆に付存命ぞんめい致しをり候はゞおもき御仕置しおきにもおほせ付らるべきところ鈴ヶ森に於て殺害せつがい致されしにより其つみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
らにこんで爺樣ぢさまでえ借金しやくきんけねえでんだからそれせえなけりやかねえでもへんだよ、そんだがそれでばかりいごれねえな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
八 廣く各國の制度を採り開明に進まんとならば、先づ我國の本體をゑ風教を張り、然して後しづかに彼の長所を斟酌するものぞ。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
三番ののぼり汽車で旦那様は御帰になりました。御茶を召上りながら長野の雪の御話、いつになく奥様も打解けて御側にいらっしゃるのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
冷々ひやひやとした侘住居わびずまいである。木綿縞もめんじま膝掛ひざかけを払って、筒袖のどんつくを着た膝をすわり直って、それから挨拶した。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ぢやが、お身がその年になつても、まだ二十ハタチ代の若い心や、瑞々しい顏を持つて居るのは、宋玉のおかげぢやぞ。まだなか/\隱れては歩きる、と人の噂ぢやが、嘘ぢやなからう。身が保證する。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
●さて熊をとる種々しゆ/″\じゆつあり。かれがをる所の地理ちりにしたがつて捕得とりえやすき術をほどこす。熊は秋の土用よりあなに入り、春の土用に穴よりいづるといふ。
実は俺も生れてから四十五年、ここへ坐っったが、イヨイヨこのうちへ居ると四十六の年が取れん位、借金の下積したづみになっとる。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
帝室ていしつをば政治社外の高処こうしょあおたてまつりて一様いちようにその恩徳おんとくよくしながら、下界げかいおっあいあらそう者あるときは敵味方の区別なきを得ず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
みん拔放ぬきはなしければ鍔元つばもとより切先きつさきまで生々なま/\しき血汐ちしほの付ゐるにぞコレヤおのれは大膽不敵なる奴かな是が何より證據なり何處どこで人を殺し夜盜よたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
役人兩三人上意とこゑかけいましめられしかば何故斯る憂目うきめ逢事あふことやら合點行ずもとより惡事のおぼえなきゆゑ我が身に於て辯解まをしわけつべけれどもわれをらざれば母の看病かんびやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「私めの考へまするには、このお屋敷には人並秀れた偉い御器量のお方がらせられますので、それでどうも手品が段取よく運ばないかのやうに存じられまする。」
手品師と蕃山 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
されば今日だけ厄介やっかいになりましょうとしり炬燵こたつすえて、退屈を輪に吹く煙草たばこのけぶり、ぼんやりとして其辺そこら見回せば端なくにつく柘植つげのさしぐし
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
其でゐて、我々の思ひもかけぬ道の辻や、岡の高みや、川の曲り角などから、極度に静かな風景や、人のを眺めて還る。
『かげろふの日記』解説 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
立退たちのかうと云ふを夫三五郎が止めて烟草入を證據しようこに富右衞門にかぶせる上は立退たちのくに及ばぬ急に立去たちさらば却つて疑惑うたがひかゝると云れてお前は氣が付身躰みこしすゑたでは無か其時に三十兩と云ふ金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
以来イライ十春秋ジッシュンジュウ日夜転輾ニチヤテンテン鞭影ベンエイキミヲコクシ、九狂一拝キュウキョウイッパイ精進ショウジン御懸念ゴケネン一掃イッソウノオ仕事シゴトシテラレルナラバ、ワタクシナニオウ、コエタカク、「アリガトウ」ト明朗メイロウ粛然シュクゼン謝辞シャジノミ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
ひとかほいまのとはちがふね、あゝ此母このかゝさんがきてるといが、れが三つのとしんで、おとつさんはるけれど田舍いなか實家じつかかへつて仕舞しまつたからいま祖母おばあさんばかりさ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
八坂入彦皇子やさかのいりびこのみこむすめ弟媛おとひめは無類飛び切りの佳人なり、その再従兄に当らせたもう景行帝その由きこし召して、遠くその家にみゆきせしに、恥じて竹林やぶに隠れたので、帝くくりの宮にいまし鯉多く放ち遊びたもう。
知り兼々恐れていると云うだけしか分らぬと申ました(荻)でも奸夫より外に一寸ちょっと其様な遺恨は有るまい(大)ハイ外には一寸と思い附ません併し六ヶしい犯罪には必ず一のミステリイ(不可思議)と云う者が有ますミステリイは到底罪人を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
寛永年中のことなり安成久太夫やすなりきゅうだゆうといふ武士あり。備前因幡国換くにがへの時節にて、いまおる屋敷も定まらず、鹿野かの(今の気高けたか郡鹿野町)のざいに仮に住みけり。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
子曰く、吾一日なんじたちに長ぜるを以て(対えずして)むことなかれ、(なんじたち)つねに則ち(人皆)吾を知らずという、なんじたちを知りて(用うる)あらば則ち何をかさん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
今日さいはひの處へ御入來なりし拙僧せつそう大慶たいけいに存ずる仔細しさいは拙僧がをひなる赤川大膳と申者此度將軍家の御落胤ごらくいんなる天一坊樣のお供致し拙寺せつじへ御入にて御逗留中ごとうりうちうなり近々江戸表へ御名乘出おんなのりいでにて御親子御對顏遊ばすはずならば時宜に依ては西にしまるなほらせらるゝか左無とも御三家順格ごさんけじゆんかくには受合なり然時は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うへ、ぞつこんおもひこがれる御新姐ごしんぞくみが、やさしい風流ふうりうのあるのをうかゞつて、居𢌞ゐまはりの夜店よみせ表紙へうしやぶれた御存ごぞんじのうたほんあさつてて、なんとなくひとせるやうにひねくつてたのであつた。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
欄干に血が附てゐましたがあなたやられはしませぬかと問へば、ウムやられたと手を出す。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
流し何事も是皆前世の因縁いんえんづくと斷念あきらめをれば必ず御心配は下さるまじ併しながら時節じせつ來りて若旦那の御家督かとくと成れなば其時には此久八を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
石坂氏イシザカシハダメナ作家サッカデアル。葛西善蔵先生カサイゼンゾウセンセイハ、旦那芸ダンナゲイウテフカ苦慮クリョシテマシタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)