“尻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しり66.8%
けつ13.4%
7.9%
じり5.8%
ちり2.7%
いど2.1%
しりッ0.3%
いしき0.3%
0.3%
ヒップ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その廻りに、黒ん坊みたいな子供が四人、ウジャウジャと寝て、その向うに腰巻一つの内儀おかみさんが、ふとったしりをこっちへ向けている。
雷嫌いの話 (新字新仮名) / 橘外男(著)
黒服の親仁とっさんは、すっぽりとちゅう山高を脱ぐ。兀頭はげあたまで、太いくび横皺よこじわがある。けつで、閣翁を突くがごとくにして、銅像に一拝すると
手前なんぞは横町の黒や斑と大したちげえがあるものか。黒や斑はおれの顏をみると、をふつて來るだけも可愛らしいや。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
ミルハはその情人という言葉じりをとらえて、冗談に怒ったふうをした。クリストフはそれ以上何にも知り得なかった。彼はふさぎ込んだ。
皮肉を云はれながらも、所天をつとがいつに無く多少のうち解けを見せるのが、千代子には嬉しかつたらしい、で、ながちりをしてゐたので
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
と口には申しましても、玄石が腰を掛けてあがばたへ、べったりと大きなおいどえて居りますから、玄石が上りたくも上ることが出来ません。
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
稼いでうといって又しりッぺたをつと、いていから又ぴょこ/\飛出しては稼いで来る、しめえには金が疲れてう働らけねえから何うか置いておくんなさい、う何処へもきません
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
どうも體のどこもが丸くなるのが——いしきなどが極立きはだつて格好が惡くなつて厭でした。
鏡二題 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
表面無視しながら、阿賀妻は明瞭はっきり、その底意を読みとることが出来た。その男の言葉りにあらわれた九州なまりも気になるものであった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
鮭でモオリーの横っ面を力まかせになぐりつけ、ひょろけるやつを襟首とヒップをつかんで鮭の山の中へ埋めてやると、モオリーは頭から爪先まで鱗にまみれて
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)